随心院

991年 仁海僧正開山
 

真言宗善通寺派大本山
 

本尊 如意輪観世音菩薩

 

 古くは牛皮山曼荼羅寺とよばれていた門跡寺院。
 三大美人として、そして百人一首など和歌でも有名な、小野小町の邸宅跡に建つ。境内には、
       花の色は うつりにけりな いたづらに
              我が身 世にふる ながめせしまに
の歌碑が建つ。
 境内には、小町が朝夕この井戸の水で化粧を凝らしたという「化粧の井戸」や、小町に寄せられた千束の手紙を埋めたと伝えられる「文塚」などが残り、平安時代に思いを馳せることができる。
 またこの地は、小町が深草の少々に百夜通いをさせた場所でもあるといわれている。少将は思いを寄せる小町のもとへ通い続けたが、99日目の夜、雪と病に倒れたという。
 本堂には、本尊の如意輪観音の他、美しい仏像が並ぶ。また、本堂前のお庭も美しい。本堂からお庭を眺めていると、何時間でもぼーっとできそう。
 私が訪れた時、本堂の縁側(?)で俳句会のグループらしき人々が辞書を引きつつ句をひねっていた。
 そして、拝観のしおりには、香川の善通寺(真言宗善通寺派だから)の紹介がちょこっと載っていて、親しみを感じさせる(って、めっちゃ個人的。笑)。
 また、境内には梅林があり、遅咲きの「はねずの梅(はねず色…薄紅色の梅)」が有名。