蘆山寺(天台講寺)

938年 慈恵大師良源創建
1571年 現在の地へ

 

円浄宗大本山

 

本尊 元三大師・阿弥陀如来

 

 『源氏物語』の作者として有名な、紫式部の邸宅跡といわれる地にに建つ寺院。洛陽三十三所観音巡礼のひとつ。
 前身は、良源が北山に創建した与願金剛院。
 さすがに紫式部縁の寺だけあって、『源氏物語』に関する資料が展示されている。境内の一角には、紫式部の「めぐりあひて みしやそれとも わかぬまに 雲がくれにし 夜半の月かな」と娘の大弐三位の「有馬山 ゐなの笹原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする」の歌碑が建っている。
 また、ここの「源氏の庭」が良い。作庭時期はかなり新しいのだが、白砂の中に、平安時代の絵巻物によく登場する、雲の形にかたどられた緑色の苔や草が配されていて、類を見ない造りとなっている。桔梗の時期はより美しい姿を見ることができる。
 お天気が良い日は縁側で日向ぼっこをしながらぼーっとお庭を眺めていると、とても気持ちよかった。
 中では、お写経もできるようになっている。