立本寺

1341年 日像聖人開山

 

日蓮宗本山

 

本尊 十界大曼荼羅

 

 日蓮宗京都八本山のひとつ。
 日像聖人によって四条の櫛笥に妙顕寺を建立したのがはじまり(1321年という説もあり)。その後、叡山の僧兵により破却され、1393年に日実上人が再建。このとき、「本寺を立てる」という意味を込めて「立本寺」と改められる。
 その後、焼失や移転を繰り返し、現在の地へ。
 私見だけれど、日蓮宗のお寺というのは、比較的公開されていないような気がするのである。ただ、特別公開がたまにあったりするのだ。
 ということで、こちらのお寺が秋の特別公開で拝観できるということだったので、参拝してみた。
 普段、公開していないからというのもあってか、若干行きにくい場所にあり、ちょっと迷う。山門入ってすぐ、公園があり、子供たちが遊んでいて、アットホームな感じのお寺である。
 そして、入り口がわからなくて、境内でもちょっと迷う…(^_^;)。参拝者の方に入り口の場所を教えていただいた。
 客殿にて拝観。堂内もとても立派。そして、お庭が美しい。
 龍華庭園は、客殿に面した「晴れの庭」と方丈から眺められる「けの庭」があり、個人的には「けの庭」が好みである。
 こちらのお庭は、以前、苔むした感じのお庭になっていたのだが、昔の姿を修復しようということで調査し、現在の枯山水式のお庭に復元されたようだ。訪れたのは寒い日ではあったが、差し込む日差しにしばしぼ~っと過ごす。
 客殿の内陣には、釈迦如来や多宝如来などの仏像が鎮座している。
 そして、渡り廊下を渡って本堂へ。
 客殿の内陣をグレードアップした立派な内陣がある。
 日蓮上人の像が鎮座し、その像を囲むように釈迦如来や多宝如来、菩薩や四天王がずらりといらっしゃる。
 こちらは、日蓮宗の十界曼荼羅を立体化したもの。立体曼荼羅といえば、真言宗の東寺のものが有名だが、日蓮宗でもこのような視覚化された立体曼荼羅があったとは驚き。かっこいい。
 この仏像群の背後には、十界曼荼羅が祀られている。「ひげ文字」と呼ばれる日蓮宗独特の書体で書かれたものである。