松尾大社

紀元前 創祀
 

701年 秦忌寸都理(はたのいみきとり) 創建
 

祭神 大山咋神(おおやまくいのかみ)
   市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)

 

 京都最古の神社のひとつ。太古、この地方に住んでいた住民が松尾山の神霊を祀ったのが始まり。
 平安遷都後は王城鎮護の神となり、「賀茂の厳神、松尾の猛霊」と呼ばれ、賀茂社と並ぶ社となる。
 現在では、京都洛西の総氏神、また、醸造の神として信仰を集める。
 阪急松尾駅に降り立つと、目の前に立派な朱塗りの大きな鳥居が現れる。この鳥居の横にはお酒の神様らしく徳利の置物(?)が置かれている。
 そして、もうひとつの鳥居をくぐると美しい楼門にでる。楼門をくぐり抜けると、拝殿と本殿が現れる。本殿の桧皮葺の屋根に木々の緑が映えて、とても美しい。社殿は「松尾造」と呼ばれる独特の造りとなっている。
 境内には庭園と宝物館もあり、そちらも拝見。
 訪れて知ったのだが、こちらの庭園は私の大好きな重森三玲氏の手によるもの。しかも。一度に四種!凄い贅沢!!…大興奮(笑)。伝統を継承しつつ、それでいてモダン。それぞれ違った雰囲気で、しばしうっとり。
 そして、宝物館では神像を三体(一体は出張中でした)拝見できる。神像というのは仏像に比べて、なかなか目にする機会がないのでとても興味深く拝見しました。また、中にいらっしゃった案内係りの方がこの女神像についてとても興味深いお話をしてくださったので、とても面白かったです。ここでは、内容は控えさせていただきます。実際目にしていただきたいので。
 奥のほうには紫陽花苑がある。私が訪れた時は、ちらほら咲き始めたかしら…という状態だった。全てが咲いたら、見事だろう。ちょっと残念。この紫陽花苑の奥には、古代の磐座が祀られている。この磐座こそが、社殿が建立されるまでの古代の信仰の対象だったのだろう。
 紫陽花苑から戻ってくる途中に「亀の井」と呼ばれる神泉があり、この水を酒の元水として造り水に混ぜて用いると良い酒ができるようだ。まさに亀の口(人工物)から流れ出ていた。
 本殿の横には、全国の酒造会社から奉納された酒樽がずらっとならんでいる神輿庫があり圧巻。じゅるるっ。日本酒好きにはたまらないラインナップである(笑)。
 その前には「樽占い」と書かれた占い場がある。1回300円で弓(といってもおもちゃみたいなもの)で樽の中をめがけて2本の矢を射って、あたった場所で占うというもの。ビギナーズラック(?)で、一本目が見事樽の真ん中に命中!御守りをいただきました。
 お酒の資料館も境内にはあったのだが、なんと時間オーバーで閉館していました。残念!
 いろいろと見ごたえのあるお社。お酒(特に日本酒)好き、また重森三玲好きならマスト!