大覚寺

876年 恒寂法親王開山
 

真言宗大覚寺派
 

本尊 五大明王

 

 嵯峨天皇の嵯峨離宮が前身の門跡寺院。近畿三十六不動霊場の13番札所。
 南北朝時代には南朝の御所となり、争いに終止符を打つ講和条約が開かれた。
 大門をくぐってまず目に入るのは、式台玄関とその前に植えられた見事な松。そして、左手には嵯峨御流のいけばなが飾られていた。
 ここ大覚寺は、華道・嵯峨御流総司所。お隣には専門学校がある。
 門跡寺院だけあって、建物も壮麗。江戸時代、後水尾天皇から下賜された宸殿がある。前庭には、左近の梅、右近の橘が植えられている。
 私が訪れたとき残念ながら、宸殿は工事中だったため、拝することはできなかった。
 五大堂は本堂であり、本尊である五大明王が祀られている。こちらでは、お写経ができる。しかも五大明王の結構お側で。かなり厳粛な気持ちになれる。
 五大堂をぬけると、目の前に大沢の池が広がる。素敵な風景。この池は、嵯峨離宮の庭池で、日本最古の庭苑池。百人一首のなかの一首、公任の「滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほきこえけれ」で詠まれている名古曽の滝跡が池のほとりにある。
 建物と建物をつないでいるのは渡殿。鴬張りになっているのか、歩くたびにエキョエキョ鳴ってる。この渡殿が寝殿造りっぽくて、とってもいい雰囲気。
 ふらーっと堪能しながらまわっていたら何と、お坊様方とすれちがっちゃった。大興奮(笑)。思わず、友人たちを置いて(笑)後ろを追いかけてぱしゃり。すーっと歩いてらっしゃるだけなのに、早い早い。さすが(?)。
 御霊殿では、仏像や障壁画などの宝物が拝見できる。
 そして、平成19年の5月、「紫の縁」というイベントで再び訪れました。源氏物語のプレ千年紀のイベントの一環として開催されたのもで、源氏物語に関連した講義を聴講し、お昼のお食事をいただき、平安時代の装束をまとって境内を散策するというイベント。何度か十二単を身にまといましたが、ここを超えるロケーションはないです!さすがに宮人たちがここで過ごしていたかと思うと、感慨もひとしお。お衣装が映えます。
 またこの日、ちょうど嵯峨まつりが行われていて、なんと普段は開くことのない唐門が開けられていた。
 お天気も良かったし、通称「十二単」をまとって、平安気分にしばし浸りました。は~、満足。